2009/06/27

ヴィラ・バルヴァロ



食物の宝庫といわれるヴェネト地方の小さな村マゼールにあるバルバロ邸はパラーディオの設計で、もと農家を貴族の館に改築したもの。持ち主は16世紀ヴェニスでの政治にも深く関わっていた貴族ダニエル・バルバロ。ヴィチェンツァの建築家だったパラディオをヴェニスにイントロデュースしたのは彼です。


中庭には巨人の噴水があり、正面にはぶどう畑がひろがっています。「農家の改築」という、建築的にみてもその斬新さに感心させられます。




でも沢山ある彼のヴィラの中でももっとも重要な一つと言われる理由は。ここの装飾壁画はヴェニスの画家ヴェロネーズ自身の手によるものだからです。





大抵のヴィラの壁画は大家の弟子クラスの作家が描くのが常套だけど、ここではその頃最も人気のあった巨匠が自ら描いてます。他のいろんな館とくらべて、その違いは入った瞬間に感じとれます。





パラーディオは最終的にはヴェロネーズの仕事には不満だったそうで、それもそのはず、バルバロ邸に来た貴族たちは皆ヴェロネーズの作品に驚嘆してたのだから。。。幾つかの部屋の片隅にはトロンプ・ロイユ(だまし絵)があちこちにあり、おもわず微笑んでしまいます。



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