2009/06/30

特別な一日 1977年

1938年5月8日。特別な一日。イタリアとドイツの協定のため  ヒットラーとムッソリーニがであった歴史的な日で、ローマの大人子供は全員大集会へ。ひとり家にのこった、ある「平凡な主婦」と、その裏窓の向かいのアパルトマンに住む「ある男」の話。男は同性愛者ということで警察から後を追われて、ひっそりと暮らしてる身。






そのトップ・シーンはヒッチ・コックの『裏窓』を思わせるカメラ・ワーク。視線は中庭からいつの間にか台所のコーヒーカップへとなめらかに動いて行きます。ソフィア・ローレンとアルチェロ・マストロアーニの夢のような共演、大集会の軍隊の音楽が聞こえてくる屋上のもの干し場での二人のキス・シーンが素晴らしかった。。。たった一日の恋。二人の時間の流れは、大集会とは違う次元をさまよってます。






エットーレ・スコラ監督は映像の色の彩度を極端に落とし、白黒に近い美しい映像に仕上げました。その中台所のガスの青い炎がはっきり見えたのが印象的でした。でもVHSビデオ出版した際に、一般受けするようにと、かなり彩度をあげて色をつけたらしいです。オリジナルどおり「色あせた世界」を見るにはやはり映画館で見るしかないですね。


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