2009/07/02

さすらい 1976年


この映画はロード・ムービー最高傑作のひとつだと思う。ヴェンダースの作品のなかで一番好きかも知れない。大型トラックで小さな街や村で映画を映してまわる撮影技師ブルーノと妻に捨てられライン河に浸水自殺をはかる男ロベルツのふたりの出会いから、珍道中がはじまります。旅の途中ふたりはBMWのバイクとサイドカーに乗ってブルーノが子供のころ住んだ家まで行くのだけど、カーブにゆだねて彼らの体が夢遊病者のように右へ左へと揺れる映像がなんとも素晴らしい。。。

勿論『イージー・ライダー』へのオマージュであるのはすぐわかるのですが。彼は翌年の作品『アメリカの友人』で憧れのデニス・ホッパーを出演させているくらいだし。でも同時にこれは彼が生きてる「時代」へ投げかけられた作品です。
東ドイツとの国境にぶつかり道路が行き詰まりになった時に、この二人の旅は終わります。。。

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