黒沢明監督の『夢』の一部です。若い日本の画家がゴッホを」訪ねて絵の中へ入り込んでいってしまうという話。寺尾聰がいい演技をしてますね。役では「私」という事になってるから監督自身を表してるのだと思うけど、彼自身ゴッホをすごく尊敬してたのが解ります。去年パリのプチ・パレ美術館で黒沢監督のスケッチ展があり、彼が準備のために描いた絵コンテが沢山展示されてましたが、その素晴らしい色彩に感心させられました。
黒沢監督のこの作品はヨーロッパでは評判よくありませんでした。世界のクロサワといえばやはり壮大な時代劇を期待していたようで、こういう実験映画のような作品にガクンと来たみたいです。エコロジー的なメッセージがちょっと重いという批評でしたが、今にして思えば重要なテーマです。翌年『八月のラプソディー』でも同じようなポリシーで一環してますが、派手ではないけど巨匠のメッセージが聞こえてくる晩年の作品群好きです。 ☞
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