凍った川の上で遊ぶ子供達を描いた、ピーター・ブリューゲル(父)の1565年の作品で『鳥罠のある風景』とも呼ばれてます。ベルギーの王立美術館にあります。小さい絵ですが、描かれてる空間は吸い込まれるように広く、冬の冷空気が伝わってきます。そして遠くに子供達が楽しく騒ぐ声も聞こえてくるようです。この絵はブリューゲルの子たちが描いたバージョンが沢山あり、その数は130を超えます。ブリューゲルは『冬の風景画』の父といわれ彼以降、フランドル地方やオランダでは重要なテーマになります。
右下の前景には黒い木の枝があり、そこに二羽の鳥が停まっていて、それが丁度絵の中心に位置しており、その黒いシルエットは氷に滑って遊ぶ子供達のそれとほぼ同じ大きさで描かれ、枝がなければこの二羽とも氷の上にいるかのようです。そして絵の右上隅にも木に停まる鳥がいます。しかしその下には四角い罠がかけられています。。。鳥罠を見つけた瞬間にこれまで愉快で楽しく見えた世界が突然、別の意味を表してるように見えてきます。絵の左下の氷には黒い大きな穴が開いています。氷もいつ大きく割れるか。。。同じ大きさで描かれている鳥も人間も、いつ同じように『罠』にはまり命を失うかは解らないもの。。。
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