パリの西にあるマルモッタン美術館にあるモネの作品コレクションは素晴らしいです。「印象派」という彼らの絵画運動の名前の原因となる上の作品『日の出の印象』もここにあります。『睡蓮』のシリーズのなかで大作と言われるのも何枚かあります。
中でも上下左右の淵が白くキャンバスのままというこの上の作品が興味深いです。彼のサインがあるので完成されたものと考えられるのですが。残された白いキャンバスが意図的だったことが解ります。
もう一枚の横長の絵は水彩画のようにキャンバスの地が出ていて、細部をみると、
ジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングを彷佛とさせるものがあります。
そしてボートを描いた暗い絵があるのですが、不思議な絵です。ボートが画面の上の方に追いやられ、絵の真ん中には黒い水とその下に揺れる水藻だけで、そこにあるのは絵の具のマチエールとそれに反射する光。。。
友人ギュスターブ・ジュッフロワに宛てた手紙でモネはこう書いてます。
「僕はまた不可能な作業をやりだした。底に水藻がゆれる水面を描く事。。。眼で見るには美しいが、これを描くのは気が遠くなる程難しい。あぁ、こうして僕はいつもこういうものばかりに取り付くんだよ。。。」
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