2011/11/01

マルタの鷹 1941年

1930年に書かれたダシール・ハメットの同名の小説を原作としたもので、いろんな意味で奇跡的な作品ともいわれています。巨匠ジョン・ヒューストン監督のデビュー作です。この頃は若い監督を信用するプロデューサーがいたようですね。

そして、それまで悪役や脇役を演じていたハンフリー・ボガートが40才にして初めて主役として探偵サム・スペードを演じ一躍世界中から脚光を浴びることになります。これはヒューストンが反対を押し切って彼を選んだそうです。というかプロデューサーが押していた役者が出演を承諾しなかったためにボガートに廻ってきたそうです。
また舞台役者でシェークスピアを演じてた大柄のシドニー・グリーンストリートが61才にして初めての映画に出演させたのもヒューストンでした。
話は「家出した妹を捜してくれ」と或る女が探偵事務所に現れるところから始まるのですが、訳の分からないまま、話がどんどん進み、主人公サムは十字軍のマルタ騎士団にまでさかのぼる鳥の彫像「マルタの鷹」を捜すことになる。そしてようやく手に入れた「鷹」は。。。
この映画は後に『フィルム・ノワール/Film noir』という犯罪映画のジャンルを作り出すきっかけとなります。白黒の映像が美しく、ハメットが確立させた『ハードボイルド』の世界を最も忠実に描いた映像作品のひとつです。




0 件のコメント:

コメントを投稿