ピエロ・デラ・フランチェスカの大作ですが1463年から65年にかけて描かれました。トスカナ地方の小さな街サンセポルクロにあります。第二次大戦終盤にアメリカ軍がイタリア爆撃の際、教会に会った数多くの壁画が破壊された中、この絵は奇跡的に助かっています。その理由は小説家アドルス=ハクスリーがその旅行記でこの壁画を「世界で最も美しい」と書いており、ハクスリーを愛読していたクラーク将校がその破壊を阻止したそうです。やはりペンの力は偉大ですね。
空間構成はシンプルで力強く三つの面でできています。前景の眠る兵士たちの中に正面を向いてい人物がピエロの自画像といわれています。中景の力強くアスレチックな風貌に描かれたキリストは珍しく、ここにピエロの独創性がよく見えます。背景は左が枯れ木で「死」を暗示し、右側には新緑が芽生えだした木が描かれていて「復活」を意味しています。
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